頌栄女子学院

頌栄女子学院
国際教育に力を注ぐミッションスクール
交通地下鉄浅草線 高輪台駅 徒歩1分
公式HP頌栄女子学院 公式サイト
傾向と
対策

 算数
 試験時間は40分。大問数は5〜8題で、はじめに計算問題と応用小問の集合題があり、残りは1〜4問の小設問をふくむ応用問題となっています。応用問題の小設問をふくめた総設問数は14〜20問ですが、減少傾向にあるようです。極端な難問は見られず、大半が基本的、標準的な文章題ですが、もう一段突っ込んだ考え方を必要とする問題も毎年出題されます。
 応用問題では、数量分野と図形分野からの出題が目立ち、数量分野からは、数の性質(約数・倍数を利用するものなど)、規則性(数列など)、約束記号、場合の数といったものが毎年1〜2題出されます。図形分野は、立体図形を好んで取り上げる傾向にあり、立体を組み立てるもの、ボールを何段か積み上げて真横から見るもの、サイコロをころがすものといった複雑な考えを必要とする問題が見られます。また、平面図形でも相似を利用して面積を求めたり図形を折り曲げたりするなど、やはり一筋縄では解けないものです。なお、特殊算はあまり見られませんが、速さに関するもの(旅人算、通過算など)がしばしば顔を出します。

 いうまでもなく、計算練習は算数の基礎力養成の最低条件です。効率的な計算パターンを身につけ、正確さとスピードアップをつねに心がけて練習することが大切です。
 数の性質の分野では、規則性を利用した問題や場合の数に注目しましょう。思考力・推理力・整理力などを養うのに絶好の素材で、ほかの分野の問題を解くときにも有効です。まず、問題を数多くこなして、基本的なパターンを身につけてください。さらに基本からいったん離れて、別な角度から問題に取り組むことで思考力のアップをめざしましょう。
 図形では、はじめに求積問題を重点的に学習して、基本パターンを徹底的に身につけること。相似や対称などをふくめた複合求積問題や、点の移動によって変化する長さや面積などを求める問題になれておくことが絶対に必要です。また、よく出題される立体図形については、平面図形の基本をマスターしたうえで、集中的な演習を段階的に進めましょう。


  国語
 かつては問題構成や解答形式などに大きなばらつきが見られましたが、ここ数年は文章読解題が2題出されるというパターンが定着しています。また、やはりかつては知識問題のウエートが大きく、独立題が複数出題されていましたが、最近は文章読解題の小問に組みこまれるようになっています。
 解答形式を見ると、記号の選択を中心に書きぬきを少々加える場合と、記述式を大幅に取り入れる場合とがあります。記号の選択が多いときには、まぎらわしい表現の選択肢を並べるなど難度が高めですが、記述式中心の場合はオーソドックスな設問が多く、総合的な読解力と表現力を試しているので、むしろ選択式の方が解きにくいかもしれません。
 読解問題で取り上げられる文章は、小説・物語文、論説・説明文(随想的なものが多い)、随筆文などで、詩歌が出されることもあります。設問内容を見ると、文脈や細部の理解を問うものが中心で、段落分け、脱文の挿入、接続詞や副詞などの適語の補充、指示語の内容なども随所にあります。また、文章中の語句の意味を問うものがほぼ毎年いくつか出題されています。
 知識問題は、かつてはかなりの量が出題されていて、本校・国語のきわだった特色の一つでしたが、最近はすっかりかげをひそめています。とはいえ、今でも文章語解題の小問としてさまざまなものが取り上げられており、重視すべき分野です。具体的には、文法(文の組み立て、かかり受け、助詞・助動詞の用法など)、慣用表現、四字熟語などが見られます。また、漢字の書き取りも必出で、同訓異字や同音異字のまぎらわしいものを取り上げる傾向があります。読みの方はまれにしか出題されません。これら漢字の出題量は試験によってばらつきがありますが、最低でも5問、多いときは10問以上出されると考えてよいでしょう。

 一般的な読解演習と並行して、はば広く知識を身につける学習が必要です。知識問題の配点がかなり多い年度もあるので、漢字・語句・文法などの学習時間を十分にとるような計画を立ててください。
 読解力は、語彙力と文法力の充実によって確実に底上げされます。直接語彙力を問う設問だけでなく、指示語の内容や心情把握でも、ことばの知識なくしては正しい答えは導かれません。読解演習に取り組みながら、文章中の不明な語句をチェックして、語意・用法を辞書で調べる作業を続けてください。
  また、「読む力」を着実に身につけるには、読書が欠かせません。ただし、むやみに読むだけでは本がきらいになるだけで、力はつきません。@指示語が何をさしているのかを考える、A段落や場面の構成を考える、B登場大物の性格と心情の変化に注意する、C読めない漢字、意味のわからないことばが出てきたらすぐに辞典で調べるなどといったことをつねに意識しながら読みすすめることが大切です。
 知識問題は、漢字と語句に関するもの(四学熟語、慣用句、ことわざなど)を中心に、はば広く積極的に吸収していく心構えがのぞまれます。丸暗記ですませようとせずに、漢字なら部首も対義語もというように、派生させたノートづくりが有効です。また、頻出の文法への対策も忘れずに。文の組み立てと品詞の分類・用法をマスターし、まぎらわしい品詞識別は奥深くまで学んでおく必要があります。


 理科
 大問の数は4題前後で安定していますが、小問数が非常に多く、解答記入箇所が50〜60もあります。試験時間が40分しかないので、かなり忙しい試験といえます。
 4つの分野から各1題出題されています。「生物と環境」では、からだのしくみとはたらきがよく出されていて、植物では種子植物、動物ではセキツイ動物が中心になっています。「物質と変化」では、水溶液の濃度や中和反応、固体の溶解度など、「運動とエネルギー」では、力のつり合いがよく出題されています。また「地球と宇宙]では、天体の動きについてが中心となっています。以上のように出題分野はある程度限定され、よく出題される分野が決まっているといえます。
 問題の構成は、あまり複雑なものはなく一読してわかりやすいものばかりです。表やグラフによる出題が年々ふえる傾向にあり、それだけ問題がすっきりしてきたといえます。また、実験に関する出題も増加する傾向にありますが、実験装置は特に変わったものではなく、教科書や問題集でよく見られるものなので、取り組みやすいものです。
 解答の形式は、選択式よりも記述式が多くなっています。記述の内容も、単純な用語を答えたり、計算問題の数値を答えたり、簡単な文で答えたりと様々です。全体として、難問はないといえますが、記述式の設問が多いので、見かけより難しいと考えておく方が無難です。
 記述式設問のうち、計算を必要とする問題の割合がかなり多いのも大きな特徴です。水溶液の濃度や溶解度、てこ・輪軸・滑車・ばねなどに関する力のつり合い、また、天体の動きに関しては南中高度や南中時刻などが出題されています。記述式設問も年ごとに増加する傾向にあるので注意が必要です。

 各分野から、まんべんなく出題されていますので、基本的な知識をはば広く身につけることが大切です。動物、植物、天体、気象などの学習は、ふだんから身近なものに対して関心をよせて観察したり、調べたりすることによって発展していくものです。観察力と筋道を立てて考える力が理科の学習の基本です。
 入試には実験に関する問題が出されています。特に、気体や水溶液の性質を確かめる実験や、乾電池と豆電球のつなぎ方と明るさの変化についての実験などは、頻繁に出題されるものです。さまざまな実験についてノートにまとめてみましょう。実験方法と結果、そしてそこからどのような結論が導き出されるかということを整理するとよいでしょう。同時に、電流計や上皿天秤などの実験器具の使い方もあわせて確認してください。
 また、計算問題にも重点をおく傾向があるので十分な練習が必要です。


 社会
 40分の試験時間のわりにボリュームのある内容です。大問数は3〜4題と少なめですが、総小問数は25問前後、解答記入箇所は50〜60もあります。また、解答方法も用語を記入させたり(しかも漢字指定のものも多い)理由などを1〜2行で書かせたりするものがかなりの数を占めます。したがって、すばやく対応していかないと時問切れになってしまうおそれがあります。
 出題内容を分野別に見てみましょう。地理分野・歴史分野・政治分野から1〜2題ずつ出題されています。また、2〜3の分野を融合した総合問題が出されることもあり、近年はその傾向が強まっています。

 地理分野では、説明文を読ませたうえで、それに関連するさまざまなことがらについて問う形式をとっていることが多く、設問内容もバラエティーに富んでいます。また、答えを地図に書き込む問題も見られます。
 歴史分野は、あるテーマについてのべた史料を読んだうえで、それに関連する問題に答える形式となっています。最近取り上げられたテーマは、法律史、女性が登場するできごと、歴史的な建築物、農業史、宗教史、外交史などで、飛鳥時代から昭和時代まではば広く出題されます。
 政治分野では、日本国憲法の条文やその説明を読んで、憲法や三権のしくみ、選挙制度などについて問うものとなっています。また、時事問題として介護保険や年金、最近の国際関係など、環境問題として地球の温暖化などが取り上げられています。基本を身につけるのはもちろん、社会的な問題に関心を寄せているかどうかも問われています。

 感心しないのは、地名や歴史的なできごとなどを丸暗記しようとすることです。これは、苦しいばかりで力になりません。社会では、色々な事柄のつながりが大切だということを肝に銘じておいてください。
 まず、基礎を固めることを心がけてください。教科書のほか、説明が易しくていねいで標準的な参考書を選び、基本事項をしっかりと身につけましょう。また、設問事項が広範囲にわたっているので、不得意分野をつくらないことも大切です。問題集を解いていて自分の弱い分野が見つかったら、すぐに教科書や参考書に立ち返り、理解できるまで復習することです。
 地理分野では、地図とグラフが欠かせません。つねにこれを参照しながら、白地図作業帳を利用して地形と気候をまとめ、そこから産業のようす(もちろん統計表も使います)へと広げていってください。世界地理は小学校で取り上げられることが少ないため、日本と関わりの深い国については、自分で参考書などを使ってまとめておきましょう。
 歴史分野では、教科書や参考書を読むだけでなく、自分で年表を作って覚えると学習効果が上がります。資料集などで、史料や歴史地図にも親しんでおくとよいでしょう。
 政治分野では、日本国憲法の基本的な内容、とくに政治のしくみが憲法でどう定められているかを中心に勉強してください。また、環境問題や時事問題の出題も見られるので、テレビ番組や新聞などでニュースを確認し、それにかかわる単元もふくめてノートにまとめておきましょう。

備考 
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芝浦工業大学中学校

芝浦工業大学中学校
理数とともに英語力の強化をはかり、他大学進学にも対応
交通都営三田線 志村三丁目駅 徒歩8分
JR埼京線 浮間舟渡駅 徒歩15分
公式HP芝浦工業大学中学校 公式ページ
傾向と
対策

 算数
 すべての分野の基礎的な知識がしっかり身についているかどうかをためすことに主眼が置かれています。難問のたぐいや目新しい問題はほとんど見られませんが、高得点を取るためには応用力も必要です。
 大問数は5〜8題ほど、総小問数は15〜20前後ですが、45分という試験時間を考えるとややいそがしい試験なので、スピーディーに解き進めていく必要があります。
 はじめには、計算問題と応用小問が並んでいます。応用小問では、単位の計算、数の性質、数の範囲、虫くい算、還元法を用いて□を求めるもの、縮尺、割合、集合、体積、周期算、相当算、つるかめ算、仕事算などがはば広く取り上げられています。
 続いて応用問題ですが、各単元の基本演習の範囲を出ないものが大半ですから、あわてたり、ミスをしたりしないかぎり正解できるはずです。ただし、なかにはいくつもの単元がからみあった複雑な問題も見られます。まず、年令算、差集め算、推理算(魔方陣)、通過算、分配算、還元算といった特殊算の多さが目につきます。また、図形分野の出題数も多く、これは今後も出される可能性が大です。相似の利用、図形の移動による面積変化、立体図形の積み重ねと切断、水深の変化など、一歩ふみこんだ内容になっています。ほかにも、比例、割合と比、速さと比、場合の数などが出題されています。

 難問攻略も不要とはいいませんが、それよりも平易な問題を一定時間内に正確にどれだけこなせるか、スピードと正確さを養うほうが効果的でしょう。そのためには、第一に計算力をつけることです。
 図形では、面積や体積ばかりでなく、長さ、角度、展開図、縮尺、相似比と面積比、体積比などの考え方や解き方を幅広く身につけ、割合や比を使ってすばやく解けるようになることです。また、図形をいろいろな方向から見たり分割してみたりして、図形の性質の特殊性もおさえておきましょう。


 国語
 長文読解題2題に漢字の知識問題が加わる(独立題で出されるときと長文読解題の小問として出されるときがある)という構成になっています。また、他校の場合と同様に長文読解に重点がおかれており、「考える力」と「感じる力」をどれだけ身につけているかがためされます。
 全体の問題量は、45分という試験時間からすると標準的なものといってよいでしょう。
 長文読解題で取り上げられる文章のジャンルは、1題が小説・物語文、もう1題が論説・説明文と、偏りのないものになっています。また、小説・物語文については、宮沢賢治、太宰治、有島武郎など、文学史にも登場する有名な作家の作品が好んで取り上げられる傾向にあります。
 解答形式は、文章中からの書きぬきが数問あるほかはほとんどが記号の選択で、自由記述は例年1〜2題程度となっており、書く力よりも正確に読み取る力に重点がおかれています。
 設問は2題それぞれに10問ほどあります。その内容を見ると、論説・説明文では、論旨の展開を正しく理解しているかどうかをためすもの、小説・物語文では、状況や動作・行動、登場人物の性格などとからめ、心情を問うものが中心となっています。さらに、大意、指示語の内容、接続語や副詞などの補充、脱文のそう入、文の整序、助動詞の識別なども見られます。
 漢字の知識問題は10問ありますが、すべて記号の選択です。同じ漢字を使う熟語を組み合わせるもの、熟語の完成などが出されました。

 以上のように、ある程度まとをしぼって出題される傾向にありますが、これが今後も同じような形で出題されるとは限りませんから、漢字・語句・文法などの知識は、はば広く身につけておくべきでしょう。
 長文読解題の対策としてもっとも効果的なのは、やはり本を読むことです。読む本は必ずしも文学作品である必要はありません。興味のあるジャンルの本を選んで読んでください。毎日読み続けることによって、読解の基礎力が身についてくるはずです。
 問題形式に慣れるためには、なるべく多くの長文問題にあたり、出題内容・出題形式になじむことが大切です。  
 また、漢字・語句・文法といったことばの知識にも力を入れましょう。文法とともに、漢字・語句の問題集を1冊仕上げてください。その場合、丸暗記ですませようとせずに、漢字なら部首も対義語もというように、派生させたノート作りが有効です。


 理科
 試験時間は社会と合わせて60分ですから、理科にあてられる時間は約30分と考えられますが、社会の方が問題量がやや多いので、約20〜25分で解き終わるくらいのぺ一スで試験にのぞんだ方がよいでしょう。大問数は5題、解答記入個所は25前後という構成で、その約7割は記号の選択、残りは用語や計算結果の記入という解答方法になっています。内容的には基礎的なことがらを問うものがほとんどですから、落ち着いて解けば正解が導き出せるはずです。
 出題内容を全体的に見ると、「生物と環境」「物質と変化」「運動とエネルギー」「地球と宇宙」の各分野からバランスよく出題されています。また、問題の多くは実験・観察をもとに出題されることも注目すべき点です。
 それらのほかに、理科を総合的に考える問題として、水そうに入れた金魚と水草の関係から自然界のつりあいを考えるもの、音の聞こえる大きさを計算で求めるもの、プラスチックとリサイクル、水のじゅんかんなどが出題されています。また、環境問題もしばしば取り上げられています。
 
 各分野から、まんべんなく出題されており、その内容は基礎的なものがほとんどです。また、はば広い知識を持っているほうかより深く理解するにば有利で、いろいろな考え方ができるので、問題の解決に大いに役立ちます。したがって、基礎的な知識をはやいうちに身につけ、そのうえで問題集などで演習をくり返しながら実カアップをめざしましょう。
 「生物と環境」は、身につけなければならない基本知識の多い分野ですが、山登りする気持ちで一歩一歩楽しみながら確実に学習する心がけが大切です。ヒトのからだのしくみ、動物や植物のつくりと成長などを中心に、ノートにまとめながら知識を深めましょう。
 「物質と変化」では、気体や水よう液、金属の性質に重点を置いて学習してください。そのさい、中和反応や濃度など、表やグラフをもとに計算させる問題にも積極的に取り組むように心がけてください。
 「運動とエネルギー」では、計算問題としてよく出される力のつり合いに注目しましよう。てんびんとものの重さ、てこ、りん軸、ふりこの運動などについて、それぞれの基本的な考え方をしっかりマスターし、さまざまなパターンの計算問題にチャレンジしてください。また、乾電池のつなぎ方や方位磁針のふれ方、磁力の強さなども出題が予想される単元です。
 「地球と宇宙」では、太陽・月・地球の動き、季節と星座の動き、天気と気温・湿度の変化、地層のでき方などが重要なポイントです。


 社会
 大問数は7題で、解答記入個所は50前後という構成です。解答形式は、大半が記号の選択で、適語の記入は1〜2割程度しかありません。また、理由などを記述させる問いは16年度より出題されており、今後も出されるかもしれないので要注意です。
 試験時間は理科と合わせて60分ですから、社会にあてられる時間は約30分と考えられますが、社会の方が理科より問題量がやや多いので、時間配分に十分気をっけなければなりません。しかも、地理・歴史・政治の分野からまんべんなく出題されていますので、はば広い知識とすばやい判断力が合格のカギになりそうです。
 また、水産業、ダム、学校の宿泊行事など、あるテーマにそった総合題なども出題されました。

 基本的なカをみることに主眼が置かれていますから、基礎を固めることを心がけてください。教科書のほか、説明がやさしくていねいで標準的な参考書を選び、基本事項をしっかりと身につけましょう。また、設問事項が広範囲にわたっているので、不得意分野をつくらないことも大切です。問題集を解いていて自分の弱い分野が見つかったら、すぐに教科書や参考書に立ち返り、理解できるまで復習することです。
 地理分野では、地図とグラフが欠かせません。つねにこれを参照しながら、白地図作業帳を利用して地形と気侯をまとめ、そこから産業のようす(もちろん統計表も使います)へと広げていってください。世界地理は小学校で取り上げられることが少ないため、日本とかかわりの深い国を中心に自分で参考書などを使ってまとめておきましょう。
 歴史分野では、教科書や参考書を読むだけでなく、自分で年表を作って覚えると学習効果が上がります。それぞれの分野ごとに欄を作り、ことがらを書きこんでいくのです。できあがった年表は、各時代のまとめ、各分野のまとめに活用できます。本校の歴史の問題にはさまざまな時代や分野が取り上げられていますから、この作業は多いに威力を発揮するはずです。また、資料集などで、史料や歴史地図にも親しんでおくとよいでしょう。
 政治分野では、日本国憲法の基本的な内容、とくに政治のしくみが憲法でどう定められているかを中心に勉強してください。また、国際連合のしくみや日本と世界のつながりについてもふれておくこと。なお、本校では、環境問題や時事問題も出されるので、テレビ番組や新聞などでニュースを確認し、それにかかわる単元もふくめてノートにまとめておきましょう。中学受験用の時事問題集(11月ごろに書店に並びます)に取り組むのも効果的です。

備考 
過去問
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城北中学校

城北中学校
緑豊かなキャンパスで「着実、勤勉、自主」の心を育てる
交通東武東上線(各駅停車): 上板橋駅南口下車 徒歩10分
公式HP
城北中・高等学校 公式ページ
傾向と
対策

 算数
 大問が6題前後で、総設問数は16問前後です。問題は、計算問題の大問1題(2〜3問)、応用小問1題(4問前後)、応用問題で構成されています。
@計算問題…分数計算や四則混合計算、□を求める計算などですが、比較的レベルの高い問題が目につきます。
A数の性質…倍数・約数、数列(規則性)などがよく出題され、中でも最小公倍数・最大公約数の応用問題が多いようです、場合の数は順列や組み合わせのようなものではなく、樹形図などを使って解くものとなっています。
B割合…基本三用法や売買の問題、あるいは食塩水の濃さなどが出題率の高いところです。比は連比や比例式などの基本用法のほかに、面積比や速さの比として応用問題の形式で出題されています。
C図形…もっとも出題率の高い分野で、面積、図形の移動、面積比、相似、円すいなどの展開図、容積などが多いのですが、これらの複合問題もあります。
D速さ…図形と並んで出題率が高く、旅人算、通過算などから取り上げられています。
E特殊算…周期算、平均算、分配算、方陣算、倍数算、差集め算などが取り上げられていますが、出題量は少なめですが全体として問題のレベルは高く、応用力を見る問題となっています。
 また、試験時間を考えると、全問題を最後までひととおり解くためには時間配分に気をつけなければなりません。すみやかに対応できる解答技術が要求されるところです。

 スピードと正確さをそなえた計算力、高度な応用問題を解くことのできる的確な推理力・思考力、この二つのカをつけることが最良の策といえるでしょう。計算カという
ものは思考力と切り離して考えるわけにはいきませんが、四則計算を解く力をつけることに重点をおくなら、ドリル方式の勉強によってかなりの成果をあげることができます。
 次に的確な推理力・思考カの養成法について。これは、いたずらに難問にいどんだり、やたらに問題数をこなしたりすることでは、けっして身につきません。問題を選び、十分に時問をかけて、さまざまな角度から検討することが重要となります。そのためには、必ずノートを用意し、式を立てながら筋道を追って解いていくことです。
 同時に、基本的な考え方をしっかり身につけることを忘れてはいけません。過去の問題にあたり、似た問題を選んで勉強するのもいい方法です。その際、問題をこなして答えがあっていれば良しとするのではなく、一つひとつ「どうしてこうなるのか」「なぜこの解法を使うのか」といったことを段階的に確かめながら進めていくようにしましょう。そして、ひととおりやり終えたら、別の解き方がないかどうかを考えてみることです。こうした努力を積んでこそ、はじめて算数の本当の力がついてきます。

 国語
 試験時間は50分、大問数は4題前後です。長文読解問題2題と漢字の書き取りをふくむ知識問題が2題前後という構成が、ここ数年続いています。
 引用文は、物語文、伝記文、随筆文、あるいは説明文や論説文とさまざまです。ただ、物語文については毎年のようにとりあげられ、国語のメインとなっています。
 物語文は少年少女を主人公とした小説が多く、たまに、おとな向けのやや高度な作品が取り上げられることもあるといったところ。そして、これら文学的な文章では、登場人物の心情や作品の筋や大意をつかむ設問が中心となっています。
 小設問の数はそう多くなく、10〜20問程度。特別な形式や内容の出題はあまり見あたらないものの、文脈からだけでなく、想像をまじえて表現する必要のある設問もしばしばみられ、要注意です。情景をしっかりと頭にえがき、登場人物の気持ちになって読んでいく必要のあるものが多いということです。
 論説文や説明文では、ややむずかしい皮肉をまじえた文章や、むずかしい語句をふくむ文章がときどき出題されています。また、設問には、指示語や文脈から理由をたどったり、対応する語句をとらえたりする一般的なものだけではなく、全体を構成的にとらえて、小段落ごとの要点をつかみ、全体の理解に近づくというものもいくつかみられます。
 解答形式についてみると、記述問題にも重点がおかれていることがわかります。自分のことばで書く問題もいくつかあって、文章表現力もある程度要求されています。
漢字の書き取りについては、独立題として毎回5〜7問出題されており、決して軽視できません。書き誤りやすいものもふくまれ、漢字力の有無を判定しています。

 長文総合文章題と国語の基礎知識にわけて、合格に直結する勉強法を説明しましょう。
○長文総合文章題の対策:長文問題ではかなりの国語カ(読解力と表現力)が要求されます。何の準備もなしに試験にのぞむのは危険です。まず、どんな種類の文章が出されても、おじけづかないために、早めに多くのしかもいろんな種類の本にあたること。論説文は、新聞のコラムを毎日読む。随筆文は、教科書のものを活用する。小説・物語文は、自分が気に入りそうなものをじっくり読む。韻文は、教科書でOK。読んだ後は、自分が本から感じたことを表現する作業を開始しましょう。読書ノートの作成をすすめます。内容は、読んだ本の要旨と感想文の二本立て。字数は自分で決めてください。最初は少しくらい長くてもよいでしょう。作業に慣れてきた
ら、字数を減らし、なるべく短い字数でまとめができるところまでもっていきましょう。以上のことを半年もコツコツとやれば実力は確実につきます。仕上げは問題集で。うすいもの1冊を終わりまで仕上げてください。なるべく記述式の設問の多いものが有効です。
○基礎知識の対策:まずは、漢字。教科書に出てきた漢字をマスターしたら、受験用の問題集にとりくみましょう。書き取り帳に毎日最低2ぺ一ジは練習してください。必ず毎日やりましょう。文学史・慣用句・反対語などは、教科書と参考書をあわせて使い、どんどん覚えていくこと。カード化して能率的に覚えるとよいでしょう。余裕のある人は問題集にまで手をひろげてみてください。
 最後に、国語の勉強というのはなんとなくつかみどころがないように思われ、軽視されがちですが、日常生活の中で、読み、考え、自分で表現することが国語の勉強そのものなのです。楽しんで「国語する」ことを心がけてほしいものです。


 理科
  大問数は7題程度(年度によって若干変動する)、総設問数は25〜35問程度で、全体的な問題量にあまり変化は見られません。40分という試験時間からすると、制限時問内に余裕を持って解答できる量といってよいでしょう。
 出題分野と出題のしかたには大きな特徴があります。
はじめに「物質とエネルギー」から、力のつりあい(てこ・ばね・ふりこなど)、電気、音、気体・水溶液・金属の性質などの問題があり、そのあとに、「生物と環境」と「地球と宇宙」からの出題が続くというパターンがここ何年かの傾向です。
 「物質とエネルギー」の力のつりあいは、ばね・てんびん・滑車を組みあわせたり、ふりこによる実験結果から判断したりと、かなり高度な知識と考察カが必要とされます。出題者がかなりポイントをしぼっていることが伺えます。電気では、回路(直列・並列)と豆電球がよく出されていて、音では、発音体と反射するものとの距離から、音の速さを計算させるものなどが見られます。
 「生物と環境」では、発芽に必要な条件、根・くき・葉のつくりとはたらき、植物の分類、ヒトの胎児の成長と誕生後の成長などが取り上げられています。
 「地球と宇宙」では、天体の動きについての問題にやや難しめのものがあり、また、地層の問題でもかなり高度の知識が要求されています。
 解答形式はほとんどが選択式で、長い記述を要求するものは多くありません。ここ数年間の傾向から考えて、この形式が急に変更になるということは考えにくく、今後しばらくはこのままであると予想されます。

 対策としては、小学校で学習する内容を理解し、ある程度の応用カをつけておけば十分です。
 やや難しいといえるのは力のつりあいと天体の問題でしょうか。力のつりあいについては、ばねを使ったカのつりあいを徹底的に理解しておくことが大切です。本来この種の問題では、道具として滑車・輪軸・てこ・ばねなどを組みあわせた、しくみの複雑なものが多く取りあげられますから、いくつかの典型的な間題にじっくり取り組んで、考え方をよく理解しておく必要があります。
 毎年、力のつりあいに代表される物理的な分野から、浮力・熱・音・電気・磁石などのうち、どれかが出されています。したがって、これらについて基礎となる事項をきちんと理解しておくことが大切です。地学分野は難問が多く、よく出題されますので、天体(太陽・月・星)の動きに関して、地球との関係をよく把握したうえで、基本となる考え方をおさえることが重要でしょう。
 これ以外の範囲の問題は、いずれも基礎的なものが多く、特に高度な知識や判断力が求められているわけではありません。
 さらに、夏休みが終わるころに、ある程度入試問題を解いてみて、問題になれるということも必要です。基本的な内容であるとはいっても、入試問題ともなれば簡単には解けないものも出てくるはずです。早めに対策をたてて、不得意な分野をなくしておきたいものです。最後に、学校で行われる実験や観察はくれぐれも大切にすることです。


 社会
 大問が地理、歴史、政治経済の三つに分かれており.このパターンはここ数年、まったく変化していません。とはいえこの三つの中では地理・歴史に重点がおかれて
いることは、これまでの内容からはっきりしています。
解答形式の点からみると、論述式の設問がないので、特に心配する必要はありません。ただ、選択式だけではなく、用語や人名など記述で解答を求めるものもかなり出
されていることは頭に入れておきましょう。
 地理では、テーマをもった問題が多いのが特徴です。たとえば、米、漁業、エネルギーといったようにです。こうした問題の場合、一般的な知識だけではなく、もう一歩掘り下げた知誠や理解カが問われたりもしています。分野としては、日本地理が中心になっているとはいうものの、過去には世界地理のみで出題されたこともあり、また、日本地理に付随して世界の知識がとりあげられることもあるので要注意です。同時に時事的な問題にも関心をもつことが必要です。
 歴史は、日本史に限られています。そして、その範囲は、縄文、弥生のころから近代まで。内容的には政治史を中心としているといえるでしょう。全体的にレベルが高
く、たまに人名などでむずかしいものが出されることもあるようです。文化についての設問もこのところいくつか見られます。
 政治経済でも、やはりテーマをもった問題構成が目につき、出題箇囲が非常に広くなっています。憲法や三権のしくみといった基本的なことがらから、経済のようす、
国際社会、時事的なことがら、環境問題に至るまで、ありとあらゆることがらが取り上げられています。

 総合的な判断力が試されます。教科書や問題集で重要な用語を覚えることも必要ですが、知識をたくさん持っていても、それを使いこなす運用力が備わっていないと宝の持ちぐされになってしまいます。基本的な知識を身につけたら、それをいつでも思い浮かべて活用できるように心がけてください。
 地理では、地図とグラフが欠かせません。つねに地図帳を活用することと、教科書や資料集にある統計を頭に入れることが大切です。また、白地図に、地形と気候、資源と産業のようすを順にまとめていきましょう。地名や産業などは漢字で覚え、歴史的背景や政治との関連にも注意しながら進めてください。また、地形図の読み取りも忘れずに繍習すること。
 歴史では、通りいっぺんに教科書や参考言を読むだけでなく、ノートに年表をつくると効果的に覚えられるでしよう。特に、できごとに関わる年代・人物・影響などについて、よく調べた上で書きこむようにします。それぞれの分野こと(政治・文化・外交など)にまとめる工夫も大切です。また、史料集なとで写真や絵画・歴史地図などに親しんでおきましょう。
 政治経済では、日本国憲法の基本的な内容をしっかりおさえることが大切です。憲法の条文を暗記する必要はありませんが、どう定められているのかをまとめておく必要があり、特に基本的人権、三権のしくみは重要です。また、国際政治では、日本と関係の深い国について、ひと通りまとめておきましょう。さらに、時事的なことがらもおさえておく必要があります。日ごろから新聞・テレビなどを見て、できごとの内容、影響、問題点などをまとめておきましょう。時事問題集(秋に書店に並びます)に取り組むのも効果的です。
 
備考
大学進学を前提とした指導に力を入れる一方、勉強だけに偏らないよう、クラブ活動や委員会活動、学校行事も大切にし、人格形成につなげている。
過去問
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専修大学松戸中学校

専修大学松戸中学校
「報恩奉仕」「質実剛健」「誠実力行」を目指す
交通JR常磐線(東京メトロ千代田線)北松戸駅(東口)下車 徒歩約 10分
公式HP
専修大学松戸中学・高等学校 公式ページ
傾向と
対策

  算数
  大問数は7題ほどで、総小問数は20問程度と標準的ですから、50分の試験時間で解き終わることができるはずです。問題全体を見ると、さまざまな分野から出題されていて、偏りのない構成になっています。また、受験算数の基本となる問題が多く、はば広い分野で、基本的な力がついているかどうかを試すものといえます。

  1題目には、計算問題が4問あります。四則計算のほかに、還元法を用いて口を求めるもの、単位の計算もふくまれます。
 2題目は応用小問の集合題(5問)です。出題される単元ははば広く、受験勉強で一度はふれるものが入れかわり出題されます。ただし、ほとんどの小問がひとひねりされているので、油断は禁物です。過去に出題された単元は、数の性質、場合の数、割合と比、食塩水の濃度、速さ、角度、面積、多角形の性質、立体の展開図、流水算、つるかめ算などです。
  3題目以降が応用問題となりますが、一見難しそうに見えるものであっても、基本事項がしっかりと身についていれば十分正解にたどり着ける内容です。図形分野からの出題は2〜3題で、複合図形の面積や体積などを求めるものをはじめ、展開図を利用したもの、図形の回転移動、図形上の点の移動と面積の変化、さまざまな立体の性質などが取り上げられており、バラエティーに富んでいます。また、数の性質、規則性、場合の数、2量の関係とグラフなども必出で、これらは非常に思考力が要求される内容です。
 
 1、2題めで総小問数の半分近くを占めています。したがって、1、2題めを確実にクリアし、3題め以降でどれだけ得点を上積みできるかが合格のカギとなります。
 まず、正確ですばやい計算力を毎日の計算練習でモノにしましょう。自分で無理なくこなせる問題量を決めて、コツコツと続けることが大切です。そのさい、計算の過程をきちんとノートに書き、答えあわせのときにどこを問違えたのか、どんなところでミスしやすいかを発見するようにつとめること。
 数の性質、割合と比では、はじめに教科書にある重要事項を自分なりに整理し、さらに類題を数多くこなして、基本的なパターンを身につけること。また、マスターした基本からいったん離れて、別な角度から問題に取り組むことで思考力のアップをめざしましょう。
  図形では、面積や体積ばかりでなく、長さ、角度、展開図、縮尺、相似比と面積比、体積比などの考え方や解き方をはば広く身につけ、割合や比を使ってすばやく解けるようになること。また、図形をいろいろな方向から見たり分割してみたりして、図形の性質の特殊性もおさえておきましょう。本書だけでなく、さまざまなパターンの問題にあたって、その解法を身につけていくのが効果的です。
 全体を通して言えることですが、算数では答えを導くまでの考え方や式がもっとも大切です。ふだんからノートに自分の考え方、線分図、式をしっかりと書く習慣をつけておきましょう。


 国語
 本校の国語は長文読解題2題で構成されており、論理的に考える力と、文学作品を理解する力がバランスよくためされます。全体の問題量は、50分という試験時間からすると標準的なものといってよく、余裕をもって取り組むことができるはずです。ただし、それだけ合格ラインも高くなるので油断はできません。
  解答形式は、記号の選択と文章中からの書き抜きがほとんどで、記述問題も文章中の言葉を用いるものです。本格的な文章記述が見られないと聞くと、ホッとする人もいるかもしれません。
  長文読解題で取り上げられる文章のジャンルは小説・物語文と論説・説明文がほとんどです。どちらも小学校高学年向きの文章なので、スムーズに読み取ることができるはずです。今のところ、随筆文や詩歌などほかのジャンルはあまり顔を見せていません。
  設問数は1題につき1O問程度あり、出題内容を見ると、論説・説明文では、論旨の展開を正しく理解しているかどうかをためすもの、小説・物語文では、状況や動作・行動、登場人物の性格などとからめて心情を問うものが中心となっています。さらに、大意、要旨の読み取り、接続語や副詞などの補充、語句の意味、指示語の内容、段落分け、憤用表現などのほか、知識問題として漢字の読みと書き取り、熟語の知識、漢字の部首と画数、助詞や助動詞などの品詞の識別なども出題されており、非常にバラエティーに富んでいます。
 このように、個々の設問がいろいろな範囲にわたっているのは、国語力(読解に限らず総合力として)のすべてをはば広く見ようとしているからで、特定の分野にかたよることのない、よく考えられた出題ということができます。
  全体を見わたして、とびきり難解なものはありません。あるレベル以上の実力があれば十分合格点が取れるような構成になっています。
   まず読書に慣れることから始めてみましょう。その際に注意して欲しいのは以下の点です。
  @「それ」や「これ」などの指示語は何を指しているのかを考える。
  A段落や場面の構成を考える。
  B登場人物の性格と心情の変化に注意する。
  C読めない漢字、意味のわからない言葉が出てきたら、すぐに辞典で調べる。
   この4つを常に意識しながら読みすすめることが大切です。むやみに読むだけでは本がきらいになるだけで、国語の力はつきません。目的意識を持った読書こそが、はば広い読解力や表現力を養うことにつながります。
 しかし、ただ本を読むだけでは入試の国語の問題を解くことはできません。1冊の本を単に読みすすめるのと違って、入試では限られた範囲から内容や心情の読み取りなどが細部にわたって質問されるうえに、似たような選択肢がいくつもあり、かなりの読解力が必要とされるからです。
 したがって、本書のような問題集で入試問題のパターンに慣れておくことが大切です。その際、問題の意図は何かを考えながら取り組むようにしましょう。
  知識問題は、漢字と語句に関するもの(四字熟語、慣用句、ことわざなど)を中心に、はば広く積極的に吸収していく心構えがのぞまれます。漢字と語句などの問題集をそれぞれ1冊仕上げてください。その場合、丸暗記ですませようとせずに、漢字なら部首も対義語もというように、派生させたノートづくりが有効です。


 理科
 「生物と環境」「物質と変化」「運動とエネルギー」「地球と宇宙」の各分野からまんべんなく出題されています。また、実験・観察・観測にもとづいて科学的に推理する良い問題が多く、逆に、中途半端な勉強では得点できないように工夫されているともいえます。
 大問数は5題、解答記入個所は25前後ありますが、30分の試験時問と比べると、問題量のバランスはちょうどよいでしょう。解答形式は、記号の選択が大半を占めていますが、用語や数値を記入するもの、理由などを記述するものもあり、バラエティーに富んでいます。
 「生物と環境」からは、ヒトのたん生、ヒトのからだのつくりとはたらき、植物の蒸散作用、花のつくりと開花、メダカの飼い方、モンシロチョウの成長、タンポポの開花と明るさ・温度との関係、カイコガの行動、カブトムシとクワガタ、雑木林の生物などが出題されました。
 「物質と変化」では、亜鉛とうすい塩酸の反応による気体の発生、金属と水溶液の反応、物質の分類、もののとけ方、ものの燃焼、銅の加熱と重さ、乾留、中和などが取り上げられています。
 「運動とエネルギー」では、ばねを使ったカのつりあい、物体の運動(球をころがす実験)、ふりこの運動、てこのつりあい、電気回路、光の進み方と虹、鏡などが出されました。
 「地球と宇宙」からは、日食と月食、火星の大接近、季節と星座、星の1日の動き、月の出入り気温と湿度、天気の変化、気象の総合問題、日の出・日の入りの時刻などが出題されています。
 このほか、実験器具の扱い方(顕微鏡や気体検知管の使い方など)も顔を見せています。
  なお、最初の大問は小問集合で、分析表に示した項目以外の範囲の問題も出題されているので、各分野、各項目を幅広く抑えておく必要があります。
 内容は基礎的なものが殆どです。また、幅広い知識を持っている方がより深く理解するには有利で、いろいろな考え方ができるので、問題の解決に大いに役立ちます。したがって、基礎的な知識を早いうちに身につけ、そのうえで問題集などの演習をくり返しながら実カアップをめざしましょう。
 それでは、以下に各分野のポイントをあげておきます。
 「生物と環境」は、身につけなければならない基本知識の多い分野ですが、山登りする気持ちで一歩一歩楽しみながら確実に学習する心がけが大切です。ヒトの身体のしくみ、動物や植物のつくりと成長などを中心に、ノートにまとめながら知識を深めましょう。
 「物質と変化」では、気体や水溶液、金属の性質に重点をおいて学習してください。そのさい、中和反応や濃度など、表やグラフをもとに計算させる問題にも積極的に取り組むように心がけること。身のまわりに見られる水の状態変化の現象(雲、湯気など)についてもおさえておきましょう。
  「運動とエネルギー」では、計算問題としてよく出される力のつりあいに注目しましょう。てんびんとものの重さ、てこ、輪軸、ふりこの運動などについて、それぞれの基本的な考え方をしっかりマスターし、さまざまなパターンの計算問題にチャレンジしてください。また、かん電池のつなぎ方や方位磁針のふれ方、磁力の強さなども取り上げられやすい単元ですから、学習計画から外すことのないように。
  「地球と宇宙」では、太陽・月・地球の動き、季節と星座の動き、天気と気温・湿度の変化、地層のでき方などが重要なポイントです。


 社会
 大問数は5題で、地理分野と歴史分野が2題ずつ、政治分野(時事をふくむ)が1題です。それぞれが各分野の幅広いことがらを問う総合問題形式になっており、細かく専門的な事柄を問うものはあまりありません。解答形式は、記号の選択が中心ですが、人物名・地名・語句の記入はもちろん、文章で記述するものも例年2〜3問あります。
  試験時間は30分で、これに比べて設問数は40弱と平均的なので、試験時間内に解き終わることができるはずです。
  では、各分野の出題内容を見ていきましょう。
  地理分野からは、日本の国土(島、河川、平地など)、新幹線沿線の各地域の自然と産業のようす、中国地方の自然と産業のようすなどが出されています。資料の読み取りが数多く出題されているのが特徴のひとつで、過去には市町村合併や自然災害などの時事的なできごとも取り上げられています。
  歴史分野は、@史料または説明文を読んで答えるもの、A略年表中のできごとに関連することがらについて答えるものの2パターンで出題されており、どちらも大まかな歴史の流れをつかんでいるかどうかがためされます。また、出題は、歴史を通して範囲とするものと、幕末・明治維新以後をおもな範囲とするものに分類できます。
  政治分野では、財政と社会保障制度、基本的人権、憲法と三権のしくみ、地方自治などが出題されました。過去には、公害と地球環境(四大公害病、オゾン層の破壊、地球温暖化など)、日本と世界の結びつき(貿易のようすなど)、国際連合のしくみとはたらき(時事問題をふくむ)、選挙制度と中央省庁再編などが取り上げられています。
 各分野の基本的なことがらをしっかり身につけていれば合格点に達することができる内容ですから、まず、基礎を固めることを心がけてください。教科書のほか、説明がやさしくていねいで標準的な参考書を選び、基本事項をしっかりと身につけましょう。また、設問事項が広範囲にわたっているので、不得意分野をつくらないことも大切です。問題集を解いていて自分の弱い分野が見つかったら、すぐに教科書や参考書に立ち返り、理解できるまで復習することです。
 地理では、地図とグラフが欠かせません。つねにこれを参照しながら、白地図作業帳を利用して地形と気候をまとめ、そこから産業のようす(もちろん統計表も使います)へと広げていってください。世界地理は小学校で取り上げられることが少ないため、日本とかかわりの深い国については、自分で参考書などを使ってまとめておきましょう。
 歴史では、教科書や参考書を読むだけでなく、自分で年表を作って覚えると学習効果が上がります。それぞれの分野ごとに欄を作り、ことがらを書きこんでいくのです。できあがった年表は、各時代のまとめ、各分野のまとめに活用できます。本校の歴史の問題にはさまざまな時代や分野が取り上げられていますから、この作業はおおいに威力を発揮するはずです。また、資料集などで、史料や歴史地図にも親しんでおくとよいでしょう。
 政治では、日本国憲法の基本的な内容、とくに政治のしくみが憲法でどう定められているかを中心に勉強してください。また、国際連合のしくみや日本と世界とのつながりについてもふれておくこと。なお、時事問題も出されるので、テレビ番組や新聞などでニュースを確認し、それにかかわる単元もふくめてノートにまとめておきましょう。中学受験用の時事問題集(11月ごろに書店に並びます)に取り組むのも効果的です。

備考 
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洗足学園中学校

洗足学園中学校
「知性」「品性」「社会性」を備えた女性を育てる
交通東急田園都市線・大井町線「溝の口」駅
JR南武線「武蔵溝ノ口」駅
下車 徒歩8分
公式HP
洗足学園中学高等学校 公式ページ
傾向と
対策

 算数
 大問約6題です。1題目に計算問題が2〜3問、2題目に応用小問(いわゆる一行問題)の集合題が7問前後あり、それ以降は2〜3問程度の小問をもつ応用問題が続くという構成になっています。
 応用問題では、各大問ごとにグラフを書かせたり解答までの考え方や計算を書かせたりする小問が配されており、単に答えだけでなく、それに至る過程までも見ようとしていることがわかります。
 比や割合は、重視されている分野で、応用小問には必ずといっていいほど顔を見せており、応用問題でもよく出題されています。
 図形は毎年3〜4題。立体図形や平面図形の、大半が求積問題です。とはいえ、中には図形の移動や食塩水の濃度、回転体の体積比などをからませたものなど、やや複雑なものが姿を見せることもあります。
 特殊算は、毎年2〜3題程度、多いときにはそれ以上出されています。植木算、相当算、時計算、周期算、差集め算、流水算など、近年だけ見ても変化に富んでいます。 
 基本的なものを主体としている内容とはいえ、出題される単元がはば広く、また、試験時間のわりにボリュームがある内容なので、決して楽な試験ではありません。さらに、難度の上昇も考えあわせると、中途半端な実力では合格ラインに達することができないといえるでしょう。

 対策としては、まず計算力を高めることに重点をおきましょう。標準的な計算問題集を1冊用意して、毎日欠かさず取り組むことです。
 図形では、はじめに求積問題を重点的に学習するのがいいでしょう。とくに、相似や対称などをふくめた複合求積問題になれておくことが絶対に必要です。
 また、面積や体積ばかりでなく、長さ、角度、展開図、縮尺、面積比、体積比などの考え方や解き方をはば広く身につけ、比や割合を使ってすばやく解くよう心がけましょう。
 数の性質の分野では、規則性を利用した問題や場合の数に注力しましょう。


 国語
 試験時間は50分。ここ数年、各回とも共通して、問題の構成は文章読解題2題となっています。
 ことばの知識に関しては、その中の小問として出題されています。
 文章読解題の引用文について見ると、論説・説明文と小説・物語文が1題ずつというパターンが続いています。論説・説明文は、取り上げられている題材が受験生の興味・関心を持ちやすい内容で読みやすくなっています。また、小説・物語文は中心となる人物が受験生に近い年令や境遇のものが多いので親しみやすいのが特徴です。
 小問は1題あたり10問前後で、その内容は典型的なものが多く、小説・物語文では場面・登場人物の気持ちや性格の読み取り、論説・説明文では文脈や内容の把握が中心です。そのほか、接続語や副詞などの補充、表現技法(倒置法、比喩など)、指示語の内容、大意、語句の意味などが出されています。
 気をつけたいのは、記述問題を数多く取り入れている点です。文章からの書きぬきだけでなく、文章中のことばを用いて答えるもの、自分のことばで説明するものもあり
ます。「書く力」がどれだけ身についているかを見ようという出題者の意図がうかがえます。
 漢字の書き取りは、文章読解題の小問として出題されます。ことばの知識では、慣用句、四字熟語などが多く取り上げられています。
 全体的には、ある一定レベル以上の実力があれば解けるものがほとんどですが、見ため以上に歯ごたえのある内容を考えると、決して簡単な問題ではないといえます。
 総合的な問題構成なので、すべての要素について対処できる学力を身につけたいものです。

 文章の読解問題については、日常の幅広い読書が大切です。特に論説文については、接する機会がなかなかないので、なるべく心がけて読むようにしましょう。
 設問のスタイルの中では記述式が多いので、書きぬきによる解答のほかに、的確な表現力を必要とします。これに対しては、文章を読んで、その要点を簡潔にまとめてみるといった地道な学習が効果的です。
 指示語の問題では注意深く指示内容をまとめ、代名詞の指示語についてはきちんと体言止め(「〜こと」)をするといった正確さが求められます。同じように、理由をきかれたときの、「〜から」という末尾表現も忘れてはなりません。
 最も大きな特色のひとつであった韻文の出題がなくなり、説明文と小説文の大問2題という形式に変わったわけですが、今後この形式が定着するかどうかはわかりませ
ん。詩や短歌や俳句について、内容・形式上の分類、表現上の技法、代表的な作品の鑑賞とその文学史的理解など、ひと通りの知識は身につけておく必要があるでしょう。これらについては、問題集を積極的に活用していくのが効果的です。
 知識といえば、漢字についてのさまざまな事項、つまり、読み書きだけでなく、音・訓の理解、熟語の組み立て、部首、送りがな、反対語などの学習も必要です。また、ことわざや慣用句の意味・用法も重要な学習のポイントです。とはいえ、これらについては6年生の範囲をこえたむずかしいものは出されていないので、日常の学習の中でひとつひとつ消化していけばよいでしょう。
 

 理科
 大問数が4〜5題、総小問数が25問前後となっています。解答形式は記号の選択と用語の記入が中心ですが、一行程度の簡単な記述や計算問題もあります。試験時間は社会と合わせて60分ですから、理科にあてられる時問は約30分と考えてよいでしょう。
 内容的にはどれも基礎的なことがらを問うものばかりですから、時間内にひと通り解き終えることができるはずです。
分野別では、「生物と環境」「物質と変化」「運動とエネルギー」「地球と宇宙」の各分野からバランスよく出題されています。また、問題の多くは、実験・観察・観測をもとにつくられています。
 「生物と環境」からは、アサガオの成長(発芽、光合成など)、ヒトの目と耳の構造としくみ、水中にすむ小さな生物(プランクトン)、水辺にすむ昆虫などが出題されています。
 「物質と変化」では、ろうそくの燃焼、気体の発生と性質(酸素、水素、二酸化炭素など)、石灰水の性質(二酸化炭素との反応など)、水溶液の性質と分類などが取り上げられています。
 「運動とエネルギー」からは、光の進み方、力のつりあい、鉄球の運動、電磁石、ふりこの運動(2つのふりこを衝突させたときのようす)、電熱線と発熱、浮力などが出されており、ほかの分野に比べてウエートが大きくなっています。また、力のつりあいや浮力では、つりあいのようすを計算して求める問題も出されます。
 「地球と宇宙」からは、洗たく物の乾き方(空気中の水蒸気の量)、台風、太陽の観察(太陽の動き、黒点の観察など)、星座の動き(星座の名前、星の明るさ、表面温度、日周運動と年周運動など)、地層とそのでき方などが取り上げられています。

 実験・観察・観測をもとに基本的な事柄を問うものが大部分をしめますから、日頃の学習の中でそれらを着実におさえ、偏りのない勉強を心がける必要があります。
 そのためには、ありきたりなようですが、教科書の内容をよく理解し、整理しておくのが一番です。理解したことをノートにまとめる方法が効果的です。知識事項は正確に覚えるように心がけ、実験・観察・観測の方法や結果、実験器具などの扱い方についてまとめておくことも忘れてはなりません。
 そして、基礎固めができたら、知識や理解の確認のために、あまり難しくない入試問題集を解いてみることです。80〜90%解けるようならば自信を持ってよいでしょう。
 また、限られた時間に一定の問題を解かなければなりませんから、スピードと正確さをつけることが必要となります。同じ問題でも構わないので、何度もくり返し解いてみましょう。問題に必要な知識がすぐに頭に浮かぶように、日ごろから練習を積んでください。
 なお、問題はほとんどが記号の選択ですが、入試の全体的な流れからすると記述させる問題が増えることも予想されますので、それに対応できる文章力をつける必要があります。間題集などにあたって白分なりにまとめ、簡潔に書けるように練習をしておきましょう。


 社会
 問題の構成を見ると、この数年間では、地理・歴史・政治の各分野から各1題ずつ(計3題)の出題となっています。総小問数は25〜30問です。解答形式は、記号の選択が多めですが、適語の記入も少なくなく、また、1行程度で説明させる文章記述も2〜3問見受けられます。試験時間は理科と合わせて60分ですから、杜会にあてられる時間を約30分と考えると、時間が足りなくなるということはなさそうです。
 地理分野からは、日本の国土と自然(地形や気侯、海流など)に関する問いを中心にしながら、さらに農業(近郊農業やいぐさ栽培など)や工業(工業地帯や伝統的工芸品など)についての問いも交えた総合的な出題内容となっています。
 歴史分野からは、外交史、建築史、法律史などといったテーマにそった出題のほかに、本年度のように大阪府や滋賀県など特定の地域の歴史に関連する出題もみられ、いずれも多彩で総合的な内容となっています。選択肢の内容もよく吟味されているので、歴史上の事柄をバラバラに暗記するのではなく、ひとつの流れとしてとらえ
る能力が試されるところです。
 政治分野からは、日本国憲法と三権(国会・内閣・裁判所)のしくみを中心とした出題となっていますが、やはり地方自治や杜会保障、国際連合に関することがらなどもま
じえた総合的な内容となっています。
 全体を見わたすと、内容が多岐にわたっており大変なようですが、細かい知識よりも基本的な力がどれだけ身についているかを試す問題といえます。

 設問内容、出題形式ともに標準的なものなので、まず教科書レベルの基礎知識をしっかりと固め、そのうえで問題演習にあたることが大切です。
 地理分野では、地域別に気侯や産業といった総合的な基本知識を身につけたあとに、地図の断片から、どの地域でどんな特色があるのかを答えられるようにすることです。都道府県名、山地、河川などの名称をあげたら、地図上のどこに位置しているのか、すぐさまそのイメージが引き出せるよう日ごろから訓練しておいてください。また、同時に気侯、工業、農業などの特色を参考書・国勢図会・地理辞典などで調べておきましょう。
 歴史分野では、時代を動かす大きなできごとの「いつ・どこで・どんな理由から・だれが・どうした・その結果どうなった」をしっかりおさえましょう。歴史の大きな流れがつかめるだけでなく、その過程で歴史の勉強では政治の動きがもっとも重要になることがよくわかります。そのうえで、外交史・文化史・産業史・戦い(乱・戦争をふくむ)の歴史など、テーマ別に歴史の流れを学習してください。そのさい、年表・歴史地図・歴史資料集・辞書などを十分活用してください。また、ノートやカードで自分なりに年表などをまとめあげるといっそう効果があがります。
 政治分野では、憲法、三権のしくみ、国際連合など、基本的な知識を教科書・参考書などによって頭に入れておくことが大切です。また、時事間題については、テレビ番
組や新聞などでニュースを確認し、それにかかわる単元もふくめてノートにまとめておきましょう。中学受験用の時事問題集(11月ごろに書店に並びます)に取り組むのも効果的です。

備考 
過去問
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聖光学院中学校

聖光学院中学校
カトリック的精神にもとづく難関進学校
交通JR根岸線山手駅徒歩10分
公式HP
聖光学院中学校 公式ページ
傾向と
対策

 算数
 大問数が5〜8題、総小問数が16問前後となっています。解答用紙は解答のみを書き込むものが大半でしたが、考え方や式を書かせたり、グラフを完成させる問いがしばしば見られるので要注意です。
 出題内容は、推理的な思考力を必要とするものが幾つかあり、公式を当てはめれば解けるというものではありません。1つの問題を解くのに時間がかかることもありますので、60分の試験時間でも不足に感じる人がいるかも知れません。
 最初の方のシンプルな問題以降の応用題では、図形、規則性、場合の数、特殊算などがよく見かけられます。

 まず、計算力(解く速さと正確さ)を身につけることです。図形では、始めに求積問題、とくに掃除や対称などを含めた複合求積問題に慣れておくことが必要です。また、割合や比をうまく使って素早く解けるように心掛けましょう。
 規則性や場合の数は思考力・推理力・まとめる力などが養われる素材で、ほかの分野の問題を解くときにも有効です。
 特殊算では、参考書などにある「○○算」(20単元ほど)の基本を学習し、問題演習を通して応用・定着を計りましょう。

 
 国語
 試験時間60分。例年2題出題される読解問題の文章が長く、更に独立した知識問題が加わるので、かなりの分量になります。配点も150点で、この学校の要の科目と言ってよいでしょう。解答形式は記号の選択が中心ですが、やや字数の多い記述説明の問題が2〜3題加わります。
 読解題は小説・物語文から1題、論説・説明文から1題という組み合わせが多いです。平明な表現で書かれた文章が多いので、分量の割には読み通すのに苦労はありません。読解は心情の把握、内容の理解が中心ですが、記号の選択問題では選択肢がまぎらわしいものが並ぶのできちんとした読解力が求められます。
 知識問題は、漢字の読みと書き取り、語句が毎年形式を変えて、大問数にして2〜3題出されます。
同音熟語、四字熟語、部首、慣用句、ことわざ、誤字訂正など各々5題ほど出題されます。難度もやや高めですが、しっかり得点に結び付けたいところです。

 対策としては、文章読解の演習と、漢字や語句知識の2本立てで進めていくと良いでしょう。
 文章読解では、中心となる選択式の問題では、問題の選択肢を見る前に自分の記述解答を作る練習をすることが有効です。
 そのためには、文章を読みながら重要箇所にメモをとっていくことです。
例えば心情把握ならば、状況、人物像、人間関係、行動描写など、心情に通じる物事を全てメモしていきます。そこから導かれてくる気持ちを推し量り、まとめてみます。
その後、選択肢を確認して最も近いものを選ぶわけです。
最初は時間がかかりますが、着実に力がつき、次第にスピードも増していきます。
 読解と並行して、漢字や語句知識の学習も進めます。問題集を一冊仕上げるとともに、普段から文章読解にあたって不明な語句を、慣用句、ことわざ、四時熟語などの項目別にノートにまとめる癖をつけると効果的です。


 理科
 試験時間は40分、大問数は4〜6題、総小問数は30〜40問ほどで、問題量の減少傾向が見られます。解答方法は概ね記号の選択ですが、一部に適語の記入、あるいは1〜2行程度の記述が見られます。
 設問は各分野からまんべんなく出題されると考えて良いでしょう。単なる知識問題ではなく、実験・観察を重視したかなりの思考力を要するものが中心です。記号の選択が大半を占めているとはいえ、難度の高い問題ですので、時間配分がポイントとなります。スピーディに解きこなす訓練も必要です。

 よく出題される自然生態の問題ですが、ザリガニ、カブトムシ、おたまじゃくしなどを実際に飼ってみることをお勧めします。また、トマトやチューリップ、ポピーなど、植物の苗や花の球根・種を植えて栽培するのも良いでしょう。
実体験から関心を深めることが出来ます。
 力のつりあいや電気・磁石の問題、気体や水溶液、金属など論理的思考力が求められる問題は、得点差の開く重要な分野です。まず基礎を完璧にし段階的にレベルを上げていきましょう。とくに計算問題に力を注ぎましょう。


 社会
 大問数は4〜5題でほぼ一定しており、解答記入箇所は、40〜50程度となっております。
解答形式は記号の選択と用語や数値の記入が大半を占めます。かつては記述形式が多く見られましたが、最近はやや減少しています。 
 問題量が多く、設問に至るまでの説明文が長いです。40分の試験時間を考えると、じっくり読み返す時間はないので速く正確に読みこなすことが必要です。
 問題は地理、歴史、政治の3分野からバランスよく出題されており、年度によって環境問題や時事問題などが加わります。地理では、地図・表・グラフを読み取って答える総合問題が多く、歴史は説明文や年表から歴史の流れを幅広く出題するので、歴史上の出来事のつながりをどれだけ押さえられているかがポイントです。政治は時事的な事柄をからめて出題することが多いようです。
 もう一点、学校所在地である横浜市や神奈川県に関連した問題がよく出題される傾向があります。参考書にも載っていないものまで出ることもあるので注意が必要です。

 解くスピードを養うために日頃から制限時間を決めてから問題集を解くというような工夫をするとよいでしょう。できるだけ多くの問題にあたって基礎事項の知識を確実なものとなるように心掛けてください。また、それぞれの事柄の背景・原因・結果と問題点などまで理解を深めておきましょう。時事問題に対応するために日頃から新聞やニュースに関心を持つことも大切です。

備考「自立自主」「自由闊達」明文化された校則はなく、服装も自由。外に向けて個性を発信する積極性。のべ2万人以上の来訪者を集める文化祭を毎年実施。
過去問
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淑徳与野中学校

淑徳与野中学校
心の教育、国際教育、そして知性の教育で夢をかなえる
交通JR埼京線「北与野駅」より徒歩約7分。
JR京浜東北線・宇都宮線・高崎線「さいたま新都心駅」より徒歩約7分。
公式HP
淑徳与野中学校 公式ページ
傾向と
対策

 算数
  試験時間は50分、大問数は6題程度、総小問数が15題程度と少ないようですが、内容を考えると50分でもゆとりがあるとはいえません。
 1題目は四則混合演算野球や単位の計算、次に応用小問、その後に応用問題が続きます。
 応用問題は、数の規則、集合と場合の数なども出題されますが、特に平面図形・立体図形の大問、速さ(通過算)などでグラフを使ったものがよく出題されます。とりわけ図を描く問題には目新しいテーマの出題があり、驚かされます。その他の分野でもかなり高度な考え方や複雑な計算を要求される場合もあります。

 いうまでもなく、計算練習は基礎力養成の最低条件です。
 数量分野では、とくに数の性質、規則性、場合の数などに注目しましょう。類題を数多くこなし、別の解き方なども考えて思考力をアップさせましょう。
 図形分野では、面積や体積ばかりではなく、長さ、角度、展開図、縮尺、相似比と面積比・体積比などの考え方はや解き方を幅広く身につけ、割合や比を使って素早く解けるようになることです。
 全体を通して、答えを導くまでの考え方や式をしっかりと書く習慣をつけておきましょう。


  国語
 試験時間は50分。長文読解2題を中心に構成されています。漢字や語句の知識問題は、年度によって読解問題の小問で出されることもあれば、独立した大問で出されることもあります。
 総設問数は30問程度で、試験時間に相応した量です。解答形式は、記号の選択、文章中の言葉の書き抜き、文章記述など、一通りの形式が見られます。
 文章は小説・物語文と随筆が多いです。標準的な問題といえますが、踏み込んだ内容を問われる場合がありますので、文章を十分に読み込む必要があります。
 
 読解力を中心に漢字や語句の知識をみるという点では、実に典型的な問題です。国語の基礎力を充実させるということに重点を置いて学習計画を立てましょう。
 いろいろなジャンルの本をじっくり読みこなし、指示語・接続語は見つける度に確認し、分からない言葉はその都度辞書を引く癖をつけることです。
 一冊読み終えたら、要旨や感想をノートや原稿用紙にまとめることも是非実行してください。50〜100字程度に制限して書くようにして見ましょう。


 理科
 大問が5題、解答記入箇所が30前後あります。試験時間は30分なので、標準的といえます。
 ほとんど記号と適語・数値の記入ですが、1行程度の記述問題が見られますので要注意です。
 1題目は各分野からの小問集合題となっています。それ以降は各分野からバランスよく出題されていますので、苦手単元をつくらないことです。

 内容は基礎的なものがほとんどです。早いうちから基礎的な知識を身につけ、そのうえで問題集で演習を繰り返しながら実力アップをめざしましょう。


 社会
 大問数は3〜4題あり、各分野からまんべんなく出題されています。世界地理や環境問題にからめた出題がみられるのが特色といえるでしょう。
 記号と適語の記入の他に、3問程度の論述式のものが見られます。適語は漢字指定が求められていますので要注意です。
 地理からは、統計表や地形図の読み取り、日本の地形や気候などがよく出題されます。歴史的な事柄とからめて問われることも大きな特徴です。 
 歴史分野では、さまざまな時代について取り上げられており、ある時代に的が絞られているわけではありません。時代の事柄について、その理由を答えさせる問題も見られます。
 政治分野は、憲法や三権のしくみが中心ではありますが、男女共同参画社会やノーマライゼーション、市町村合併、先進国の新しいリーダー達といった最新の話題も取り上げられています。
 各分野に関連付けて、エネルギー・資源問題や世界遺産などの時事問題や地球温暖化、四大公害などの環境問題についても出題されます。

 不得意分野を作らず、基礎をしっかり固めることが再優先です。問題集を解いていて、弱い分野がみつかったら、すぐに教科書に立ち返り、理解するまで復習する習慣をつけることです。
備考埼玉県で浦和明の星に次ぐ難関女子校。
明るくきれいな校舎で人気も高い。
過去問
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栄東中学校

栄東中学校
原石を磨き難関大学合格実績を伸ばす進学校
交通JR宇都宮線 「東大宮駅」西口より徒歩8分です。
公式HP
栄東中学高等学校 公式ページ
傾向と
対策

 算数
 試験時間は50分で、大問数は4〜6題前後となっています。問題量・難易度とともに標準的であり、出題内容・形式ともほぼ決まったパターンをとっているので、取り組みやすいのではないでしょうか。
 始めの大問には、計算問題と一行問題が合わせて4〜6問ほどあります。基本的な事柄が試されます。
 あとの大問は、応用問題で、規則性、平面図形や立体図形、特殊算がよく出題されています。
 規則性では、数列や図形の組み合わせを利用したものが多く、ほぼ毎年出題されています。
 他にも広い分野から出題されています。

 対策としては、もちろん計算力や基本問題を繰り返し演習を積んで、速く正確に解きこなす訓練を積んでおく事は欠かせない条件です。
 その上で、特に図形問題は重点的に学習し、角度、体積・容積、図形の移動、展開図などに精通しておきましょう。また、速さと組み合わせたグラフの問題も慣れておくと良いでしょう。


 国語
 問題構成としては、長文読解が2題あり、その中に小問として漢字の書き取りや文法問題なども含まれるという形式になっています。問題文は少し長めですが、50分という試験時間から考えると標準的で、余裕をもって試験時間に解き終える事ができるはずです。
 長文読解題の引用文は論説・説明文が多く、次いで随筆文となっております。設問は、正確に読み取る力、筋道を立てて考える力に重点を置いたものになっています。中には30〜90時で説明させるものもあり、油断はできません。
 熟語に関するもの、言葉のきまりに関するものも、合わせて取り上げられることがあります。

  まずは普段から文章を読み取る中で、文脈理解や内容をきちんと読み取る訓練を積む事です。
 指示語や意味段落の構成、登場人物の性格や心情、主題は何なのかといった、目的意識を持った読書をしましょう。
 言葉の知識も準備をしなければ手も足も出ないといったことにもなりかねませんので、普段から漢字・熟語・慣用句・品詞の識別なども問題集などを通して練習しておきましょう。
 日頃から分からない語句や言い回しが出てきたら必ず辞書で確認する習慣を身につけておきましょう。
 あとは過去問などを使って、問題形式に慣れておくことです。


 理科
 試験時間は40分。大問は4〜6題です。解答形式は記号の選択と、残りは用語や数字の記入などとなっていますが、計算問題を解くのに時間がかかったり、記述問題があったりするので、試験時間を考えると、時間切れにならないようにスピーディーに解く必要があります。
 各分野から万遍なく出題されています。難問はなく、基礎力を問うものが多いので、落ち着いて解けば政界が導き出せるはずです。

 テキストレベルの基本的な知識をしっかり身につけることが大切です。各分野のポイントは以下の通りです。
 「生物と環境」では、ヒトの身体のしくみ、動物や植物のつくりと成長などを中心に、ノートにまとめながら知識を深めましょう。
 「物質と変化」では、気体や水溶液、金属の性質に重点を置いて学習してください。その際、中和反応や濃度など、表やグラフをもとにする計算させる問題にも積極的に取り組みましょう。
 「運動とエネルギー」では、計算問題として良く出される力のつり合いに注目しましょう。てんびんとものの重さ、てこ、輪軸、ふりこの運動などについて、それぞれの基本をしっかりマスターし、様々なパターンの計算問題にチャレンジしてください。また、乾電池のつなぎ方や方位磁針のふれ方、磁力の強さなども出題が予想される範囲です。
 「地球と宇宙」では、太陽・月・地球の動き、季節と星座の動き、天気と気温、湿度の変化、地層のでき方などが重要なポイントです。
 また、環境問題に関しても、普段からテレビや新聞を通して関心を持つようにしましょう。


 社会
 試験時間は40分。大問数は3題程度、総小問数は30〜40問程度です。
 解答形式は敵後を記入させるものの割合が多く、記号の選択は減少傾向にあるといえます。また、文章を記述させる問題も何問かあります。
 地理分野では、ここ数年では、国土と自然、都道府県別の特徴、化石エネルギーと地球環境、農業と自給率などが出題されています。
 歴史分野では、史料や年表を読んで、それに関連する問いに答えるという形式が目に付きます。
 政治分野では、三権の仕組み、選挙制度、内閣の仕組み、日本国憲法と大日本帝国憲法の比較、法律がつくられるまでの過程、お金のはたらきと経済活動などが出題されています。さらに、会話文を読んで国際連合のしくみや貿易などに答えるもの、地球規模の環境問題などを題材として取り上げられたものも見られます。
 各分野とも、単純に覚えていれば良いというものではなく、他の分野との関わりを踏まえた上でないと答えられないものが多く見られます。

 
備考東大、医歯薬系大学の現役合格に目標を絞った「東大クラス」など、難関大学への進学に力を入れています。
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